長文をたくさん読めば、本当に読解力は伸びるのでしょうか?

2026年6月7日

コラムをお読みいただき、ありがとうございます。

未来創造ろんり教室の山本です。

6月に入り、お子さまも少しずつ学習のペースが

整ってくる頃ではないでしょうか。

受験を意識し始めると、

「もっと長文問題を解かせた方がいいのでは?」

「このまま一文の学習を続けていて大丈夫なのかな?」

と感じられる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、当教室の塾長であり、

論理国語の第一人者である出口汪先生の考えをもとに、

なぜ未来創造ろんり教室では「一文を正しく読み取ること」

大切にしているのかをお伝えしたいと思います。

■ どんな長文も、一文の積み重ね

出口先生は、

「どんなに長い文章も、すべて一文の集まりでできている」

と話しています。

つまり、長文を正しく読むためには、一文を正しく読めることが大前提なのです。

一文は、

・要点(主語・述語・目的語)

・飾り(要点を詳しく説明する言葉)

この二つで成り立っています。

この違いを意識して読むことで、子どもたちは「何が大切な情報なのか」

見極め、頭の中で整理する力を少しずつ身につけていきます。

実はこの力は、国語の文章読解だけに通用するものではありません。

英語の文法を理解するときも、算数や理科、社会の文章題から必要な情報を

読み取るときも役立ちます。

そして、日々の生活の中でも同じです。

先生の説明を聞いて大切なことを理解する。

友達の話から「何を伝えたいのか」を考える。

何か困ったことが起きたときに、状況を整理して相手に説明する。

私たちは毎日のように、たくさんの情報を受け取り、

自分で考え、誰かに伝えながら生活しています。

その土台となるのが、「何が大切で、何が詳しい説明なのか」

整理して理解する力なのです。

■ 山本のひとこと

保護者の方から、

「たくさん文章を読んでいるのに、子どもの読解力がついていないようです。」

「記述問題になると、何を書けばいいか分からなくなります。」

というご相談をいただくことがあります。

こうした原因の一つは、頭の中で情報を整理し、

「要点」「飾り」を区別して理解する力が

十分に身についていないことにあります。

だからこそ当教室では、長文を読解する前に、

まずは一文の要点と飾りを正しく読み取る力を丁寧に養っていきます。

一見すると、遠回りに見えるかもしれません。

しかし、一文を正しく読み取る力が身につけば、長文の要点をつかみやすくなり、

記述問題でも「何を、どのように書けばよいのか」を整理できるようになります。

さらに、英語や他教科の理解にもつながっていきます。

そして、この力が必要なのは学校の中だけではありません。

誰かの話を聞き、相手が伝えたいことを正しく理解する。

たくさんの情報の中から、本当に必要なことを見極める。

自分の考えを整理し、理由や具体例を添えて相手に分かりやすく伝える

意見や価値観の異なる人たちと関わりながら生きていく社会では、

こうした力がますます大切になります。

当教室は、受験だけをゴールとは考えていません。

もちろん、論理力は学校の成績や受験にも役立つ力です。

しかし、その先にあるのは、目の前の情報を正しく受け取り、

自分の頭で考え、相手を理解し、自分の考えを伝えながら、

よりよい答えを見つけていく力です。

受験という目の前の目標と、その先に続く子どもたちの未来。

その両方を支える「論理力」を、これからも子どもたちと楽しく、

丁寧に積み重ねて参ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。