どうして秋に祭りがあるの?
2025年9月20日
今回もコラムを読んでいただきありがとうございます。
本日、教室の近くにある神社で、たくさんの地元の方々が法被(はっぴ)を着て、
元気にお神輿を担いでいるのを見かけました。秋風が吹き始めたこの時期に、
なぜお祭りが行われるのだろう?と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はこの「秋祭り」の背景には、
昔の人々が日々の生活から学び取った「具体と抽象」という論理的思考が深く関わっています。
「具体と抽象」とは、目の前の具体的な事象から本質的な概念(抽象)を導き出し、
その抽象的な概念を基に、再び具体的な事象を捉え直す思考法です。
科学的な知識がなかった時代でも、人々はこの思考法を使って、
自然の法則や日々の暮らしの知恵を導き出していました。
では、この思考法を使い、秋にお祭りが多い理由を紐解いていきましょう。
具体から抽象へ:祭りの起源
秋の祭りは、主に「収穫祭」としての意味合いが強いとされています。
これは、以下の具体的な事象から「感謝」という抽象的な概念を導き出したものと言えます。
- 具体的な事象A(観察): 稲作中心の生活を送っていた昔の人々にとって、秋は稲穂が実り、一年で最も重要な収穫の時期でした。
- 具体的な事象B(経験): 苦労して育てた作物が無事に実ったことへの喜びと、恵みへの感謝の気持ちが芽生えました。
- 抽象的な概念(感謝): 人々が共有したこの「感謝」の気持ちは、やがて特定の個人の感情を超えた、普遍的な概念へと昇華されていきました。
抽象から具体へ:祭りと例大祭の誕生
次に、この「感謝」という抽象的な概念を、再び具体的な形で表現しようとする動きが生まれます。
- 具体的な行動C: 神様や自然の恵みに供え物を捧げ、皆で集まってお祝いをするという「祭り」という行動が生まれました。
- 具体的な行動D:「例大祭」の誕生: 神社が一年で最も重要視するお祭りである「例大祭」も、秋の収穫を祝う意味合いが強く、神様への感謝を捧げる大切な日とされています。これは、抽象的な「感謝」を、最も格式の高い具体的な儀式として形にしたものと言えるでしょう。
このように、秋祭りは単に楽しいイベントというだけでなく、
人々の生活と密接に結びついた、大切な儀式だったのです。
私たちの周りにある何気ない文化や習慣も、深く掘り下げてみると、
様々な事象が結びついて生まれた「創造物」かもしれません。
皆さんの周りにある「当たり前」を、「なぜだろう?」という視点で探求してみてください。
そこには、きっと新しい発見と、論理的思考のヒントが隠されているはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。