「なぜ?」を解き明かす論理の探求:身近な言葉と行事の秘密

2025年7月6日

 今回もコラムを読んでいただきありがとうございます。

 今回のコラムでは、普段私たちが何気なく使っている言葉や行事の中に隠された「なぜ?」を、一緒に探ってみたいと思います。ちょっとした疑問を持つことが、実は「論理的な考え方」を育む大切な第一歩なのですよ。

 例えば、77日の「七夕(たなばた)」。短冊に願い事を書くこの習慣、どこから来たか知っていますか?

実は、中国の「織姫と彦星の物語」や手芸の上達を願う行事が日本に伝わってきました。

そして、日本に昔からあった「棚機津女(たなばたつめ)」という神様を迎える乙女の伝説と、中国の習慣が「うまく結びつく」と貴族たちが考えたため、七夕が「たなばた」と読まれ、今の形になったと言われています。異なる二つの文化が、論理的つながりを見つけて一つの伝統になった、面白い例ですね。

 次に、630日に行われる「夏越しの祓(なごしのはらえ)」です。

これは、私たちが半年間で知らず知らずのうちに溜めてしまった

「罪や汚れ」をきれいにし、これからの半年を健康に過ごせるように願う行事です。神社で大きな茅(ち)の輪をくぐったり、三角の「水無月(みなづき)」というお菓子を食べたりします。

昔の人は、定期的に心と体を清めることが、健康に過ごすために論理的に大切だと考えていたのでしょう。日々の生活で生じる汚れを意識し、節目でリセットする知恵が込められています。

 そして、7月の和風月名である「文月(ふみづき)」の由来はご存知でしょうか?これにはいくつかの説があります。一つは、七夕の時期に、手紙や詩歌を書いて学問の上達を願ったり、書物を風に当てて虫干ししたりする習慣があったことから、「文披月(ふみひらきづき)」が略されたという説。

もう一つは、旧暦の7月(今の8月頃)が稲の穂が膨らみ始める時期だったので、「穂含月(ほふみづき)」が変化したという説です。どちらの説も、当時の人々の暮らしや自然の観察から、論理的に月の名前がつけられたことがわかります。

 このように、普段当たり前と思っていることでも、「なぜだろう?」と疑問を持ち、その理由や成り立ちを調べてみると、新しい発見があり、私たちの考え方も深まります。この「なぜ?」を解き明かす探求心こそが、論理的思考力を大きく伸ばしてくれるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました。