国文法は論理的思考の礎

2025年4月13日

 今回もコラムを読んでいただきありがとうございます。

 さて、今回のコラムは、日本語ルールである国文法の大切さをお伝えします。日本語の文章は、10種類の品詞という言葉の部品から組み立てられています。名詞、動詞、形容詞、形容動詞、連体詞、副詞、接続詞、感動詞、助動詞、助詞。これらが組み合わさり、私たちの日常を彩る豊かな表現を生み出しているのです。  

 中学校の国語の授業で学ぶ国文法は、これらの品詞の性質や役割、そしてそれらが織りなす日本語のルールを教えてくれます。しかし、「何のために学ぶのだろう?」と疑問に思った経験をお持ちの方も少なくないかもしれません。かくいう私も、かつてはその一人でした。

 国文法学習の意義。それは、日本語のルールを理解し、論理的読解力を養うことにあります。新聞、小説、教科書など、私たちが目にするあらゆる文章は、日本語の規則に従って書かれています。品詞を正確に理解することで、文の構造を的確に捉え、文章全体の論理展開を把握することができるようになるのです。  

 文章を正確に読み解くためには、まず文を文節に区切る力が必要です。文節とは、意味が不自然にならない程度の最小限の単位で区切ったものです。「私は/学校へ/行く。」という文を例にとると分かりやすいでしょう。 

 文節は、自立語(それだけで意味がわかる言葉)一つ、もしくは自立語付属語(自立語に付いて意味を添える言葉)の組み合わせで構成されます。品詞を理解することで、自立語と付属語を見分け、文節を正確に区切ることができるようになるのです。  

 文節を意識して読むことができるようになると、文のとなる部分と、修飾的な役割を果たす部分を見分けられるようになります。例えば、「昨日の放課後、私は図書館で熱心に勉強した。」という文であれば、「私は/勉強した」が要となる文節であり、「昨日の/放課後/図書館で/熱心に」は、状況を詳しく説明する修飾的な文節であることが分かります。このように、文の骨格を捉えることで、複雑な文もシンプルに理解することができるようになるのです。

 論理的な読解力は、情報化社会を生きる上で不可欠な能力です。インターネットやSNSには、様々な情報が溢れています。その中から必要な情報を取捨選択し、正確に理解するためには、論理的に考える力、つまり国文法の知識が土台となります。

 国文法を学ぶことは、日本語のルールを学ぶこと。そして、論理的な思考力を養うこと。それは、お子様たちが将来、社会で活躍するための大きな武器となります。保護者の皆様も、国文法の大切さを改めて認識し、お子様と一緒に日本語の奥深さを探求してみてはいかがでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。