「結局、何が言いたいの?」と言わせない!~論理的思考の土台作り~

2025年5月10日

 今回もコラムをお読みいただきありがとうございます。今回のコラムでは、未来創造ろんり教室で学ぶ論理の大切さをご紹介します。

 「結局、何が言いたいの?」仕事で、プライベートで、自分の考えを伝えようとした時に、こう言われてしまう経験はありませんか?一生懸命話しているのに、相手に理解してもらえない。もどかしい思いをされた方もいるかもしれません。

 なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?それは、話の中に「飾り」が多いからです。具体的に説明しようとするあまり、要点以外の情報まで詰め込んでしまい、かえって相手を混乱させてしまうのです。  

 当塾の論理教室では、一年間のカリキュラムで、論理的思考の土台を築きます。その最初のステップが、「一文の論理的読解」です。「え?一文だけ?簡単すぎるのでは?」と思われる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この一文の理解こそが、論理的思考の根幹であり、将来、社会で活躍するための重要なスキルなのです。  

 一文は、「要点」と「飾り」で構成されています。要点とは、文の骨格となる最も大切な部分。具体的には、主語、述語、目的語です。一方、飾りは、その要点を詳しく説明するための言葉。例えるなら、要点が家の柱や梁だとすれば、飾りは壁や装飾品のようなものです。  

 「勉強もスポーツも出来る、韓流アイドルのような顔立ちのビッキーは、いとこからもらった大切な財布を池の中に落としてしまった。」

 この文の要点は、「ビッキーは、財布を落としてしまった」です。まず、文末の述語「落としてしまった」を見つけ、次に主語「ビッキーは」、最後に目的語「財布を」を特定します。残りの言葉は、すべて「飾り」です。

 なぜ、このように一文の要点と飾りを区別することが大切なのでしょうか?それは、文章全体の要旨を掴むために不可欠だからです。複雑な文章も、一つ一つの文の要点を理解することで、筆者の主張を明確に捉えることができます。

 当塾のカリキュラムでは、まず一文の論理的な読解から始め、次に一文と一文の論理的なつながりを学びます。そして、最終的には論理的な文章読解を通して、「具体と抽象のイコール関係」「対立関係」「因果関係」「文章の要点と飾り」という、論理を構成する4つの要素を習熟していく流れとなっています。

 情報過多の現代社会において、私たちは大量の情報を処理し、的確に判断することが求められます。必要な情報を瞬時に見抜き、本質を理解する力。それは、社会で活躍するために不可欠なスキルです。一文の要点を見抜く力は、そのための第一歩なのです。

 「急がば回れ」という言葉があるように、基礎を固めることが、最終的な目標達成への最短ルートとなることもあります。一文の学習は、まさに論理的思考の土台作り。焦らず、じっくりと基礎を固めることで、お子様たちは将来、社会で「デキる人」として活躍できるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました。